読んだ本リスト

個人の記録のために、今年読んだ本を記録します。作った経緯は以下の通りです:

  • 英語の本だとGood Readsがある。だけど日本語の本を記録できるようなサイトがない
  • 読んだ本を通して、会話のタネになればと(なので公開)

 

リスト 2020年

日付 タイトル 著者
1/05
背信の科学者たち - 論文捏造はなぜ繰り返されるのか?
イリアム・ブロード、ニコラス・ウェイド
1/13
研究不正 - 科学者の捏造、改竄、盗用
黒木 登志夫
2/03
Demography: A Very Short Introduction
Sarah Harper
2/24
新・日本の階級社会
橋本健二
4/08
会社員のための「使える」労働法
今野晴貴
4/09
Writing for Social Scientists
Howard S. Becker
4/19
今野晴貴
5/05
奴隷のしつけ方
ジェリー・トナー
5/11
Stuck in Place: Urban Neighborhoods and the End of Progress Toward Racial Equality
Patrick Sharkey
7/05
格差社会ニッポンで働くということ
熊沢誠
7/12
「学力」の経済学
中室牧子
8/10
Bit by Bit: Social Research in the Digital Age
Matthew J. Salganik
8/22
「大学改革」という病
山口裕之
9/5
搾取される研究者たち
山田剛志
9/27
世界一わかりやすい 「医療政策」の教科書
津川友介
10/11
Society of Captives
Gresham M. Sykes
10/25
人新世の「資本論
斎藤幸平
11/08
水道、再び公営化!
岸本聡子
11/08
Economics for the Many
John McDonnell

リスト 2021年

日付 タイトル 著者
01/08
教育格差
松岡亮二
01/17
Good Economics for Hard Times
Abhijit V. Banerjee, Esther Duflo
03/28
コロナ後の教育へ
苅谷剛彦
04/13
An Introduction to Japanese Society
Yoshio Sugimoto
04/18
大学はどこまで「公平」であるべきか
橘木俊詔
04/22
君の膵臓をたべたい
住野よる
04/25
The Truly Disadvantaged: The Inner City, the Underclass, and Public Policy
William Julius Wilson
05/01
未来を実装する―テクノロジーで社会を変革する4つの原則
馬田隆明
05/05
「役に立たない」研究の未来
初田哲男、大隅良典、隠岐さや香、柴藤亮介
05/09
Code of the Street - Decency, Violence, and the Moral Life of the Inner City
Elijah Anderson
07/12
You’re Paid What You’re Worth
Jake Rosenfeld
07/30
森見登美彦
08/13
森見登美彦
08/17
夜行
森見登美彦
08/31
The Sociolog of W.E.B. Du Bois
José Itzigsohn, Karida L. Brown

本塁打を増やせば優勝間違いなし?

久しぶりの投稿になります。

結論:違う

 

時間があったのでMLBのデータを使って、ちょっと遊んでいました。

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図1

本来は「1試合あたりの本塁打数」x「勝率」を使いたかったのですが、IDで合わせるのがめんどくさかったのでやめました。かつ1871から2018までのチームデータを全て引っ張っているので、結構な荒業になってしまいますが、まあ本塁打を打てば良いって事じゃないですよね。ちなみに最高記録は去年のヤンキースです。

完全目視ですが、40勝を超えたあたりからほぼ無相関ですね。

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図2

 ピタゴラス勝率は「y = 得点^n / (得点^2 + 失点^2)で求められますが、要するに得点を奪いつつ、失点を抑えれば勝てるって事です。なのでいくらホームランが打てても、守備がいまいちなチームは大抵の場合勝てません。

終わり

追記:エクセルで作業したのですが、苦痛だったのではやくRの使い方を覚えたいです(もしくは諦めて、Stataに金を貢ぐか)

セイバーメトリクス!?統計学勉強しないと!

結論から言うと「セイバーメトリクス統計学100%」ではないです。

 

飲みの席とかで「セイバーメトリクスに興味があります」と言うと「野球を統計学的に見るやつ?」みたいな返事が大抵の場合帰ってきます。間違ってはいませんが、そもそも打率や本塁打など従来の指標を使っている時点で統計学です。なので打率、本塁打、打点だけを見ていても、一応統計学的な見地から野球を見ている事になります。

 

ウィキペディアには

セイバーメトリクス (SABRmetricsSabermetrics) とは、野球においてデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法である。

と書いてあります。間違っては無いけど「統計学」という文字がどうも必要以上に小難しくしている気がします。別に統計学について詳しくなくても、野球について詳しければ全然理解できる内容です。セイバー関連の研究をしている人は新しい指標を色々作っていますが、それはより選手の能力を正確に測るためです。

 

極端な例をあげると「選手Aの守備能力」を測りたいときに「グローブの種類」に関するデータを与えられてもおそらくは何も分かりません。「選手Aは玉澤使っています」と言われても「だからなんやねん!」となるでしょう。そうじゃくて、普通なら「グローブの種類」ではなくて「捕殺」や「エラー」などもっと能力を正確に測れる指標に頼りますよね。しかしこの時に「けど打球がそもそも来なかったら捕殺とか少なくなるよね?」みたいな話になります。全ての指標が優れているわけではないので、指標の欠点に関する事は野球の知識がないと思いつきません。セイバーはざっくりこんな感じで、これぐらい知っていればFangraphsあたりの記事の内容は理解できるかと思います。

 

ただ「分析」となると、統計学の知識は必須です。例えば僕の交換留学先の知り合いはベイズ推定を使い、スカウト評価に関する分析を行っています。「は?」と感じですが、MLBのフロントはこのような分析が主流です(たぶん)。

 

言いたい事:セイバーメトリクスプロ野球でも少しずつ浸透しているっぽいですが、あまり中身は知られていないような印象があります。その時に「統計学」のイメージが先行してしまうと、よからぬ方向に理解が進みそうで心配です。逆に指標も内容を知らずに信仰してしまうと「トラウトのBABIP高いやん!雑魚じゃん!」みたいな事を言う人が出てくるかもしれません。トラウトのBABIPが高いのには理由があり、野球を知っていればすぐに分かるはずです。